三川内焼 染付技術について

長崎県指定文化財(無形文化財・工芸技術)
三川内焼 染付技術
【技術保持者 中里 勝歳】
平成三十年三月二十九日指定

平戸藩の御用窯(三川内皿山)で培われた「三川内焼染付技術」は、江戸時代から明治時代にかけて、高度に発展した三川内焼の伝統的な装飾技法の一つである。
三川内焼の染付技術の特徴は、日本画の屏風や襖絵のような筆致で描くことにあり、平戸藩の御用絵師が三川内皿山の陶工に絵図を渡した記録もあることから、三川内皿山の陶工は日本画の技術を高度に習得していたと考えられる。また、その染付製品は平戸藩から将軍家や皇室(禁裏)に献上することを目的としていたため、日本の陶磁器産地の中でも最上級の品質を保持していた。
三川内焼を特徴付ける染付製品の中でも、地元で「松唐子」や「唐子絵」と呼ばれる松の劇の下で無邪気に遊ぶ唐子を主として、太鼓岩、牡丹、蝶、器の縁部分に輪宝(リンボウ)を描く文様構成が江戸時代後期によく描かれていた。
このように精巧に描かれる「三川内焼染付技術」は、三川内皿山が平戸藩の御用窯であったことを現在に伝える貴重な工芸技術であり、文化財としての価値は高い。

令和四年三月三十一日佐世保市教育委員会